suetumuhanaのブログ

日常のエッセイ

むかし公衆電話で

秋になるとあることを思い出します。むかし公衆電話電話で片思いの彼女をデートにさそったことです。家の電話はみんなが取りやすいところに鎮座していましたのでそんな電話を使ってのデートへのお誘いなどもってのほかです。そこでいそいそと公衆電話まで出かけるのです。それも一人では少々心細いので口の堅い友人にわざわざ同行してもらいました。心臓がのどから飛び出すような経験をした後そんな私に彼女は付き合ってくれました。御所の芝生とか落ちそこに舞い散る落ち葉を踏みしめたときの香りそして街並みの中に大輪の菊の三本仕立てを見つけるとケーキ屋さんの「不二家のペコちゃん」の前でさよならをしたあの頃を思い出します。