suetumuhanaのブログ

日常のエッセイ

ラジオを聴きながら寝ます

小学生のころから寝るときに必ずラジオを聴く。その頃は各民放で深夜放送が始まったころなんだと思う。ここ京都の地元の放送局も今のように東京からの放送の受け流しではなく独自の深夜番組を放送していた。コマーシャルも近所のパブや映画館やワインパーラ-やピザレストランやさらには書店までもがスポンサーになっていた。そんな中一番楽しみだったのが諸口あきらさんの放送だった。それほどレコードをかけるんではなくて話が中心だったようで特に深夜に聞いていると自分一人のっ空想の世界がそこはかとなく広がって行って、それはそれは楽しい時間だった。寝る前の床に入ってから寝入ってしまうまでの時間と夜中に目を覚ました時の次の睡眠までの時間が至福の時だった。そのまま大人になった私はいまだに寝るときはイヤホンでラジオを聴きながら寝るし、その内容も音楽がかかるよりも噺を淡々とする放送内容の方が心がずっと落ち着く。そんなことを思い出しているときにその諸口あきらさんが亡くなったという報が飛び込んできた。自分の年齢のこともあってすこぶる悲しいひと時だった。