suetumuhanaのブログ

日常のエッセイ

沈丁花の香り

昔、高校の入試の結果が出た後みんなで担任だった先生のお宅に行きました。今のようにスマートフォンで地図をたどりながらなどということができない頃なので、分かっている住所を頼りに私鉄に乗ってそれから春の日差しの中を歩いて先生のおうちに到着いたしました。その道すがらの日差しの中に漂っていた沈丁花の香りがあるところではむせかえるようだったのを今でもはっきりと記憶の中にその香りとともに覚えています。私にとって沈丁花の香りは中学校卒業とこれから始まる高校生活を思い描く香りです。